家事事件手続法と遺産分割
2013年1月23日 カテゴリ:相続
平成25年1月1日付けで家事事件手続法が施行されました。今後は同法に基づき家庭裁判所の調停・審判が行われることになります。
法施行による調停・審判の変更点は多岐にわたるのですが、遺産分割調停・審判に関して言えば、大きな意義のある変更点は、審理の終結宣言と審判日の定めが必要とされたこと(法71条、72条)ではないかと個人的に考えています。
遺産分割調停が不調で終わった場合には審判に移行するわけですが、これまでの手続きでは、調停終了後、いつまでに審判をしなくてはならない等の決まりはなく、実務上も審判で結論が出されるまで非常に長期間(場合によっては何年も)が経過してしまうことがありました。
過去に遺産分割審判を経験された方の中には非常に長期間待たされて不愉快な思いをされた方や、場合によっては弁護士がきちんと手続きをしていないのではないかと疑いを持たれた方もいらっしゃるかもしれません。
法施行後はこういった事態がなくなることが期待できそうです。