イー・アセットマネジメント株式会社(東京都中央区・代表取締役橋本正人)が日本再生トラスト合同会社(東京都港区・代表社員新田靖浩)の事業に出資するとして一般投資家から出資金を集めていた件について、現在、当事務所ではイー・アセットマネジメント社等を相手取って訴訟をしています。(イー・アセットマネジメント社等の訴訟代理人は安藤拓郎弁護士、坂井田大洋弁護士(中村・安藤法律事務所))(なお、香川県ではイー・アセットマネジメント社の支店長である山口雅史により勧誘行為がなされていました。)
投資の枠組みを簡単に説明すると、適格機関投資家等特例業務届出者であるイー・アセットマネジメントが匿名組合を組成して一般投資家から出資を募集し、これを日本再生トラスト社の売電事業に投資し、同社の営む売電事業の利益を一般投資家に配当(年10%の利率)するというものでした。
図解すると以下のようになります。
もっとも、平成26年10月に配当金の支払いはストップしてしまいました。配当金支払いの停止の理由について、イー・アセットマネジメント社は「日本再生トラスト社が出資の対象となる売電事業に係る設備を勝手に売却してしまったから。」と説明しています。
ところで、イー・アセットマネジメント社の出資募集については、関東財務局から既にプレスリリースが出ています。(関東財務局のサイト)
これによると、「当社は、本件ファンド等の投資先である甲合同会社への投資金額のうち約4割を、投資の見返りとして甲合同会社から受け取っており、その結果、本件ファンド等の投資金額のうち約6割しか同社の事業に充てられていない状況となっている。」としており、イー・アセットマネジメント社が主張する上記投資の枠組どおりではない、胡散臭さがうかがわれます。
このことに加え、当事務所が、訴訟手続きにおいて、イー・アセットマネジメント社と日本再生トラスト社との間の預金間の金銭の動きを調査したところ、平成24年12月から平成26年12月までの間に、イー・アセットマネジメント社から日本再生トラスト社へ合計3億8107万9090円が移転しており、逆に、日本再生トラスト社からイー・アセットマネジメント社へ合計3億1404万7576円が移転していることが明らかになりました。
つまり、イー・アセットマネジメント社から日本再生トラスト社への金銭の移動(上記図の②)のうち8割以上がイー・アセットマネジメント社へ再移動しているわけです。また、その金銭の移動について、(出資に対する配当のような)何らかの規則性のようなものは把握できませんでした。
こういったことに鑑みると、イー・アセットマネジメントが説明する上記投資の枠組みや配当停止の理由は全くの出鱈目であり、イー・アセットマネジメント社や日本再生トラスト社がグルとなって、一般投資家を欺き、当初から出資金を返還するつもりはなく出資をさせていたものと言えそうです。
※大変恐縮ながら、本件に関する当事務所への問い合わせは、マスコミ関係者を除きご遠慮下さい。