高松総合法律事務所の法律ブログ

裁判の長期化

2013年2月8日  カテゴリ:裁判

「裁判が長期化するのは弁護士の能力不足が原因」という趣旨のことが書かれた某高裁裁判官の寄稿のことをふと思い出しました。

 能力不足かどうかはともかくとして、裁判長期化の一因として弁護士側の問題があるのは確かだと私も感じます。
 そして、その弁護士側の問題として、多くは
・裁判の引き延ばしを意図的に図っていると思われるケース(悪徳業者の代理人に多い)
・依頼者の属性とは関係なく弁護士当人に問題があるケース(多忙すぎる、ルーズ等)
の2つのパターンがあるのではないかと個人的に思っています。

 前者は問題外ですが、後者であっても裁判の長期化が正当化される理由にはなりません。
 弁護士側の問題点はそのとおりなのでしょうが、それに目をつぶって適切な訴訟指揮を怠り、訴訟遅延を招いているのであれば、それはやはり裁判所の責任ではないでしょうか。医療訴訟等の特殊な類型の事件を除き、ほとんどの事件は半年程度あれば十分審理を終えられるのではないかと思います。(もちろん例外があることは否定しません。)

 私自身は、次回期日の指定が2か月以上も先になったり、相手方代理人が約束の期日までに予定していた主張・立証を行わず「では次回期日までに準備します」等と述べることが安易に許されたりすると、正直うんざりしてしまうことが多いです。

 
 

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