交通事故における過失割合

　交通事故の損害賠償額を算定するにあたって、被害者の側にも過失がある場合に、損害の公平な分担の観点からこれを賠償金額の算定に反映させることを過失相殺といいます。
　保険会社の担当者が「この事故は○：○です」などと言っているのを聞いたことがあるかも知れませんが、これは加害者と被害者との間での過失相殺の割合（過失割合）のことを指しています。
　
　この過失割合は『民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準』（全訂4版）（判例タイムズ社）を参考に決められることが多く、保険会社の担当者がこの書籍のコピーの該当部分を被害者に送付したりすることもあります。
　この書籍にすべての事故態様の過失割合が網羅されているわけではないのですが、実に多くの事故態様における過失割合が掲載されていて、記載のない事故もこの書籍に記載のある類似の事故態様の過失割合を参考にすることが多いです。

　この書籍は保険会社や我々交通事故を取り扱う弁護士が利用するものですが、弁護士等でなくては入手できないというものではなく、一般向けに販売されているものです。自分の事故の過失割合が気になる方はこの書籍を購入して確認してもよいでしょう。