高松総合法律事務所の法律ブログ

ATMに対する動産執行(2)

2013年3月18日  カテゴリ:裁判

 私は執行官が執行不能としたことに不服があったのため執行異議の準備をしていたのですが、その後、別のいい債権回収手段が見つかったため、結局執行異議はせずじまいで終わりました。

 近時、判例雑誌等で強制執行の実効性確保に関する掲載をちらほら目にするようになりました。その他、弁護士の研究会でも強制執行の実効性確保がテーマとして挙がったりしています。
 判決書を紙切れにしないための強制執行の実効性確保に向けた諸制度の研究や実施は、裁判員裁判、ロースクール、弁護士増員といったこれまで行われてきた司法制度改革より、率先して行うべき問題ではなかったかと個人的に思っています。

 強制執行に関する法制度の見直しは今後早急に実施されるべきでしょう。
 しかし、私がブログに書いたATMに対する動産執行の例のように、強制執行についての法制度を改革するまでもなく、その運用のあり方を見直すことで強制執行の実効性を高められるケースも少なからずあるのではないでしょうか。

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