高松総合法律事務所の法律ブログ

弁護士は地元有利?

2013年3月8日  カテゴリ:弁護士

 香川県所在のある私のクライアントが県外の裁判所で訴訟を起こされました。
 県外で訴訟を起こされたことについて、クライアントの担当者は「地元有利を狙ってのことでしょうか?」と私に尋ねてきました。
 
 法律相談等でもまれに相談者から「地元有利」などの言葉が出てくることがあります。おそらく色々な噂を聞きつけてのことなのでしょうが、果たして地元有利、つまり、訴訟において裁判所が地元の弁護士を有利に扱うことが実際にあるのでしょうか?

 香川県を含め、田舎の裁判所、弁護士会は、裁判官と弁護士が、相互に顔と名前が一致する距離関係にあります。任意に行われる勉強会等で弁護士と裁判官が顔を会わせることも珍しくありませんし、ときには懇親の場で酒を酌み交わすこともあります。(私も勉強会や懇親会に参加したりしています。)
 でも、だからといって、裁判官が特定の弁護士を訴訟において有利に扱うことは「絶対にない」と言っていいと思います。
 そういった意味で、地元の弁護士が有利などということは実際にはないでしょう。

 上記の私のクライアントの件についても、原告が県外所在であり、県外の弁護士が代理人であったため、その便宜を図るために県外の裁判所に訴えを提起したものにすぎず、地元有利を意識したものではなかったと思われます。(ちなみに、その訴訟は当方の勝訴で終了しています。)

 ただ、地方の裁判所において裁判官と弁護士が相互に顔と名前が一致するような関係にあることで、訴訟の結果に影響を及ぼす可能性が全くないのかというとそこは違うような気がします。
 あくまで、私の修習時から現在までの法曹経験を踏まえたうえでの個人的感想ですが、例えば、非常に判断が微妙な事件について、その地域で胡散臭いようなことばかりやっているような法律事務所、弁護士が、裁判所の心証的に不利に扱われることが全くないとはいえないのではないかと思います。そして、そのことがその訴訟における結論としてはあながち不当とはいえないのではないかとも思います。(もちろんケースバイケースですし、あくまで個人的感想です。異論反論は認めます。)

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